一言に「保育園」と言っても、その特色はさまざま。
保育方針や保育環境、人間関係など多くの違いがあります。
保育士が働きやすい保育園が多い中、利益が最優先で保育士のことなど全く考えないブラック保育園もあります。
「辛いのは自分だけではないから」と辛さを我慢するうちに、鬱になってしまう保育士は少なくありません。
保育士が自分の身を守るためには、どんな保育園がブラック保育園なのか、ブラックな職場から抜け出す方法を知っておくべきです。
悪質なブラック保育園を見抜く・見分けるために、求人を探す時点で分かるブラック保育園の特徴も含めて紹介します。
私が働いていたブラック保育園の保育環境
保育士の人数が足りていない
保育園は全て、子どもの人数に対する保育士の人数が国の基準で定められています。
ただ、国の基準では忙しい時間帯には手が回らなくなることが現状。
多くの保育園では時間帯によってパート保育士を雇い入れるなど、安全に保育する工夫をしています。
一方ブラック保育園は違います。
保育士の人数は、国の基準ぎりぎり。
時間帯によっては国の基準にも満たない人数で保育をさせることも。
私の働いていたブラック保育園のブラックな一例です。
- 保育士人数が足りない時間帯には園長が保育に入ることにして、保育士人数の基準をクリアしていた
- 実態は保育士が足りなくなる時間帯になっても園長は保育に入らず、保育士人数が足りない状態で保育をしていた
そんな中でも頑張って保育をしていましたが、ブラック保育園はさらに追い打ちをかけてきます。
- 保育士人数が足りずに目が行き届かない場面で、子どもが怪我をしてしまったら全て保育士の責任
- 怪我が再発しないための話し合いはしない
- 園長が保育士を叱責して終わり
これでは子どもの安全を守るという保育園の役割は果たされていませんね…。
仕事量が多すぎる
保育士人数を満たしていても、ブラックな保育園もあります。
子どもとの関わりが保育士の仕事ですが、他にも保護者対応や事務作業、制作準備や環境整備など、仕事内容は多岐に渡ります。
ブラック保育園の中には、子どもとの関わり以外の仕事内容を多く設定し、保育士を苦しめている場合もあるんです。
こちらのケースは、悪意はなくもっと高みを目指そうと考えた結果、保育士がするべき仕事が多すぎて子どもと十分に関われなくなるパターンです。
事務作業も壁面作りも大切な保育士の仕事。
ですが、子どもとの関わりが減り、毎日残業という状態では本末転倒です。
園長や運営者が実際に保育に入り、保育士の立場に立って仕事の設定をしない保育園。
悪意はなくともそんな保育園はブラック保育園です。
こんな求人はブラック保育園かも。ブラック保育園の見分け方
できれば出会いたくないブラック保育園。
求人を探している時点で分かる、ブラック保育園の見分け方を紹介します。
頻繁に求人を載せている
保育士不足の今、保育士は常に求められている状態です。
保育士の求人を探していると、常に多くの求人情報があります。
求人情報からブラック保育園を見抜く方法、それが求人を出している頻度。
1度求人を載せなくなったのに、またすぐに求人を載せ始めることを繰り返す保育園は要注意!
何らかの理由があり、頻繁に保育士が退職している可能性があります。
保育士は基本的には年度末である3月に退職をすることが多いので、それ以外の時期に頻繁に退職者がいるのは、よほどの理由です。
その理由の1つがブラック保育園であること。
耐え切れなかったり体調を崩してしまい、年度途中に退職している可能性も高いです。
ただ、例外もあります。
新規オープンの保育園では、早い時期から求人を出し始め保育士の人数が集まるまで求人を出し続けます。
新規オープンの保育園か既存の保育園かという部分は注意して見ておきましょう。
勤務年数が短い保育士ばかり
就職希望の保育園を見学した際に確認するべき項目です。
求人情報から就職希望の保育園を決めたら、園見学は必須!
自分の目で見て、できれば園長と話をして就職希望先の最終決定をしてください。
見学の際には、保育士の勤務年数をぜひ尋ねてみてください。
勤務年数が短い保育士ばかりの保育園は、仕事に不満を持ち退職をしている保育士が多い可能性が。
ブラック保育園は保育士の入れ替わりが激しく、保育士全体の勤務年数が短いことも特徴です。
保育士に笑顔と活気がない
こちらも保育園見学の時に、見ておきたいポイント。
保育士が笑顔で活き活きと働いているか、子ども達が楽しそうに保育士と遊んでいるかという部分に目を向けてみてください。
また、見学者である自分が挨拶をしたときに、笑顔で挨拶を返してくれるかも重要ですね。
保育士が疲れ切っている様子で笑顔がなかったり、子どもが保育士と遊んでいない場合、仕事内容がハードなブラック保育園なのかも。
見学者である自分に挨拶を返してくれないということは、保育士にゆとりがないか、就職希望者を温かく迎える雰囲気ではないということです。
ブラック保育園の可能性がありますので、就職はおすすめしません。
少しでもおかしいと感じたら職場を変えるべき
求人情報や園見学の際に自分の目で見て、少しでもおかしいと感じたら勤務先に選ばないことが大切です。
また現在働いているけれど、いつもぎりぎりの保育士人数、毎日残業や持ち帰り仕事をしないと仕事が終わらないなど、
「保育士の仕事ってこれが普通なの?」
と疑問に感じている場合も要注意。
自分でも気付かないうちに、ブラック保育園の環境にハマっている可能性があります。
保育士は責任感が強い人が多いので、「周りも頑張っているから、自分だけ抜ける訳にはいかない」という思いを持つ人も少なくありません。頑張り続けて、体調を崩してしまったり最悪の場合鬱になったりしてしまうんです。
限界を感じる前に、おかしいと思ったら職場を変えて、ブラック保育園から抜け出す勇気が必要です。
ブラック保育園からの転職を決意したら、保育士とは違う職種で探す方法もありますが、せっかく希望して就いた保育士の仕事。
働いていた保育園がブラック保育園だったからと言って、全ての保育園が同じ訳ではありません。
保育士のことをしっかりと考えてくれる保育園なら、保育士の仕事は本来、大好きな子どもと過ごせる素敵な仕事です。
転職先を見つけるには、転職サイトを使うがおすすめです。
保育園の詳細情報を見ながら希望の転職先を見つけられて、保育園と保育士を結びつけてくれます。
信頼できる転職サイトを間に挟めば、ブラック保育園と出会うリスクは軽減できますよ。
まとめ
ブラック保育園で長く働いていても、環境に慣れてしまうと何が普通なのかわからなくなってしまいます。
もし今保育士を辞めたいと悩んでいるなら、転職サイトで希望の転職先を探し、必ず園を見学して自分の目で見てから決定してください。
より良い環境で、やりがいを感じながら働くためにもぜひ参考にしてくださいね。
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