こんにちは!保育士ワーママのさかすです。
「保育士業界はブラック」なんて言葉を聞いたことはないでしょうか。
保育士の仕事は閉鎖的なので、保育士内では常識でも他の業界から見れば不思議なことが多いものです。
最近は株式会社が運営する保育園も増え、保育士の働き方にも少しずつ変化がみられるようになりましたが、まだまだブラック保育園は存在します。
ブラック保育園の実情をお話ししたいと思います。
こんな保育園はブラック保育園

これから就職するみなさんがブラック保育園に就職しないためにも、ブラック保育園の特徴を紹介します。
見学に行った保育園や、自分が勤めている保育園が当てはまらないかチェックしてみてください。
当てはまるようなら、ブラック保育園の可能性が高いですよ。
保育士の人数が足りていない
子どもに対しての保育士の人数は、以下のように国で決められています。
- 0歳児には、おおむね3人に保育士1人
- 1・2歳児は、おおむね6人に保育士1人
- 3歳児は、おおむね20人に保育士1人
- 4,5歳児は、おおむね30人に保育士1人
認可保育園の場合、配置基準を満たしていないと認可が下りません。
自治体によってはこれより多くの人数が必要な場合もあります。
私が働いていたブラック保育園は、担任の人数は配置基準通りでしたが、保育士の人数が常に足りていない状況でした。
- 職員不足で休みが取れず、先生も体調を崩しがちになる
- 休職しても担任はそのまま
- 1歳児10人を1人で見る日も
例え配置基準通りでも、遅番や休みをとる保育士もいます。
フリーの先生がいなければ遅番や職員が休んだ場合の代わりがいないため、常にマイナスの状態になってしまうのです。
保育士の人数が足りず休園になった保育園もあるので、設置基準以上の保育士がいない園は気を付けてください。
休憩が取れない
勤務体系や勤務内容も、保育士業界がブラックに感じる部分のひとつ。
私の働いていたブラック保育園では保育士の人数がいなかったため、そもそも休憩自体がありませんでした。
「給食を食べている時間を休憩扱いにする」という理由で、給食の時間が30分だろうと60分だろうと、それが休憩。
お昼寝の時間は子どもが寝ていても、作業をしなければいけないため休憩はとれません。
保育士の人数もいないので、子どもが寝ているそばを離れることもできません。
ブラック保育園で働いていた頃は休憩をとれるのは監査の日くらい。
あとは1日中保育室にこもりっぱなしでした。
トイレに行く暇すらないので、膀胱炎になる同僚も多かったです。
サービス残業が多い
保育士はサービス残業や持ち帰りの仕事が多いイメージがありますが、私が働いていたブラック保育園もとにかくサービス残業が多かったです。
保育士の人数が不足しているので休憩もとれず、書類の時間を作る事が困難だったため、必然的に書類は勤務後という事になります。
1日の書類で、保護者に必ず渡さなければならない連絡帳をお昼寝の時間に急いで書きます。
日誌や月案・週案、クラス便りなどはすべて勤務後に記入していました。
日誌や月案などは個人情報もあるので家に持ち帰ることはありませんでしたが、翌日の製作の準備やお便り関係は家に持ち帰って行う事も多く、休みの日も常になにかしら作業をしていました。
行事の前は、保育園の閉園後にも残業…なんて事もざら。
先輩が帰らないと帰れない、謎の風習
保育士は女の職場。
女同士の陰湿ないじめや「先輩の言う事は絶対に正しい」という謎の風習があることも。
私が働いていたブラック保育園も、先輩の仕事は後輩が手伝う事が当たり前の環境でした。
- リーダーや先輩が遅番の日は、保育園が閉まるまでみんな居残っている
- 先輩が遅番の時には、上がりのはずの私が掃除をしたり、各保育室の施錠をする
「何をしているんだろう…」と自問自答する日々が続きました。
昔からある保育園の場合は、保育士の様子をチェックしてみるといいかと思います。
保育士が給食を作る
保育園の給食は、基本的には「栄養士」が献立を考え「調理師」が食事を作ります。
認可保育園の場合、栄養士と調理師が必ずいないといけないのですが、私の働いていた保育園は調理の先生は名ばかりで、園にいませんでした。
そのため園長先生や手の空いている保育士が交代で給食を作ることも多く、私も月に何回か包丁を持って調理室で仕事をしました。
酷い時には材料がなくて近くのスーパーに買い出しに行ったことも。
土曜出勤の日は給食を作れる先生がいないので、給食担当として保育士がシフトに配置されていました。
同族経営の保育園はブラック保育園?

同族経営とは、園長先生が旦那で主任が奥さんだったり、主任が園長先生の娘だったり…というように家族で運営している保育園。
同族経営の保育園すべてというわけではありませんが、同族経営の保育園はブラックである可能性が高いです。
同族経営の保育園で起こりえるのが以下のこと。
- 家族に対しての待遇と他の人への待遇が違う
- 同族同士で全てが決まってしまい、他の保育士の意見は一切通らない
実際に私が働いていたブラック保育園は、園長は雇われた人だったものの、主任は理事長の娘。職員の中に無資格の主任の従兄弟がいました。
補助金関係も経営が家族であるからこそ、不透明なままになる部分もでてきます。
実際に園長や主任の息子である保育士が子どもに性的な行為をして逮捕されるという事件もあります。
自分が働いていたブラック保育園もそうでしたが、友人が勤めていた同族経営の保育園でも良い噂を聞いたことがありません。
ブラック保育園の見抜き方

保育士として働くのであれば、ブラック保育園に就職する事は避けたいもの。
実際にブラック保育園に勤めた立場から、求人内容や見学でブラック保育園を見抜く方法を伝授します。
ハローワークで常に求人が掲載されている保育園
翌年度の4月から働ける保育士を探すために、保育士の求人は10月以降から多く出回ります。
しかしブラック保育園は、常に保育士不足の状態。
年度途中の退職者もいるため、通年を通して求人が出ている事が多いんです。
求人を掲載する場所も、お金のかかる転職サイトではなく、ハローワークに掲載します。
そのため、ハローワークで通年を通して募集をしている園は要注意!
年度途中に求人を出すブラックではない保育園は、
- 大規模展開している株式会社
- 産休育休の代替えと記載している保育園
上記の保育園以外でいつでも求人が出ている保育園は、ブラック保育園の可能性が高いので気を付けましょう。
室内が汚く散らかっている
ブラック保育園は保育士の人数が足りず、室内外の清掃を後回しにすることが多いです。
以下の場合は保育士の気が回らず、掃除をする暇もないほど働いている可能性が高いです。
- トイレの便器に黒ずみが残っている
- 食べかすが机についたまま
実際にブラック保育園だなと感じた保育園のほとんどが、事務所に書類が散らかっていました。
私が見学に行き事務所に通された時も、机の上が乱雑していても適当に除けられて「ここでこの書類書いてもらっていい?」と書類を渡された事も。
「私が書いた書類なんてきっと保管されずにどこかにいくんだろうな…」と感じ、個人情報の漏洩が怖くて適当に書きました。
遅い時間でも多数の保育士が居残っている
見学して良いなと感じても、サービス残業の常習化まではなかなか見抜くことができません。
そんな時におすすめしたいのが、閉園時間後に保育園の近くを通ること。
閉園時間が過ぎても保育室や事務所に明かりが点いているのであれば、サービス残業をしている可能性が高いです。
閉園時間前でも、子どもがいるであろう保育室以外にも電気が点いているようであれば、他の先生が残業をしている可能性があります。
閉園時間を過ぎた後、勤務を終えて出てくる保育士の人数が3人以上いる場合は、サービス残業をしていた証拠。
書類に不備がある、先に捺印を求められる
私が勤めたブラック保育園は、就職する前に雇用契約書にサインする必要があったのですが、条件面に何の記載もありませんでした。
本来雇用契約書には、給与や休みの日数、有給休暇の付与月、賞与などの細かい条件が記載されています。
雇用契約書はその条件で大丈夫ならサインしてくださいという書類であるはずなのに、条件面の記載が何もなかったんですよね。
当時新卒で何も知らなかった私は、雇用契約書というものがなんだかわからず、その場でサインしてしまいました。
たとえ求人票に給与や休日日数が記載されていても、雇用契約書にサインしてしまったら雇用契約書の条件が適用されてしまうのです。
- 内定をもらった保育園で書類に不備があった
- 雇用契約書の条件面に何も記載がないのに、サインや捺印を求められる
このような場合は今すぐ辞退しましょう。
サインや捺印する書類に不備がないか、必ず確認してくださいね!
まとめ
実際にブラック保育園に勤めていた時は、自分がブラック保育園で働いているとは気づかず「保育園はどこもこんな感じなんだろう」と思っていました。
ですが、実際はかなりのブラック保育園だったことに辞めてから気づきました。
自分が今働いている職場の現状を「これが普通」と思うのではなく、「これって正しいのかな?」という意思を持っておくことが、ブラック保育園を見抜く力になります。
ブラック保育園にいても、良い事はなにもありません。
今の職場から抜け出すためにも、保育士を円満退職で辞めたい。切り出し方と引き止められた時の対処法を参考に円満に転職することをおすすめします。
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