- 保育士を辞めて、普通のOLになりたい!
- もう保育士の仕事から離れたい!
しかし全く別の職種へ転職するときは、良い面しか見えていないことが多いもの。
一般事務と一言で言っても種類はさまざまですし、メリットがある反面予想していないようなデメリットがあることも。
保育士から一般事務への転職を考えている方へ、一般事務の職種にはどんな仕事があるのか。
転職するメリットとデメリットについて紹介しましょう。
事務職の仕事。種類はさまざま

金融事務
銀行を始めとして、証券会社、保険会社など、お金を扱う企業で働く金融事務の仕事です。
金融事務の仕事では、以下のような事務作業を行います。
- 入出金や振込手続きなど、窓口業務
- 投資信託のご案内
- 融資の手続き
- 証券会社での証券販売手続きの事務作業
- データの入力や資料作成、電話対応など
- 保険会社での保険販売におけるサポートや事務作業
- 保険料の管理や変更、解約の手続き
資産運用やライフプランのアドバイスを行うので、お金に関する豊富な知識が必須。
顧客とのやりとりをする窓口業務では、分かりやすく説明できる会話力が必要です。
金融のプロとして働くことになるため、転職の際には金融業界での経験、証券外務員やファイナンシャルプランナーなどの資格が求められることがほとんどです。
医療事務
転職先として人気の高い医療事務。
医療事務の仕事は、主に以下のような内容です。
- 病院などの医療機関での患者の対応
- カルテ作成
- 医療費の計算
- 診察報酬請求
医療事務は資格を持っていなくても働くことは可能ですが、医療事務の民間資格があると転職には有利です。
保育士として働きながら医療事務の民間資格を取得すれば、保育士資格と医療事務資格の両方を持つ人材として優遇されるでしょう。
経理事務
会社の資金を管理する欠かせない存在である経理。安定した運営を行うために、なくてはならない仕事です。
経理のサポート役が経理事務です。
経理事務は、経理の仕事の中でも事務的な業務を担当します。
- 見積書や伝票の作成
- 仕訳帳へのデータ入力
- 電話対応
お金の流れを把握する力と、注意深くお金の計算ができる能力が必須。
伝票の作成やデータ入力はパソコンで行うため、パソコンスキルも必要です。
会社によっては経理と経理事務を区別せず、経理が両方の業務を兼任する場合も。
経理事務の経験や簿記検定など、経理に必要な資格が求められることも多い仕事です。
テレアポ
テレアポは、お客様に電話で商品やサービスを営業する仕事です。
仕事の特徴は主に以下のとおり。
- 顧客を作るための電話営業
- 顧客は法人である場合も
- 時給が高いのが特徴
未経験OKの求人も多く、他業種からの転職がしやすい職業です。
IT・技術系
プログラマーやシステムエンジニアなど、情報技術を専門とする職種です。
高度なパソコン技術が必須。
時代の流れやクライアントのニーズを把握する力、コミュニケーション能力が求められます。
保育士から一般事務に転職するメリット

労働時間に対する給与が上がる
厚生労働省 平成26年賃金構造基本統計調査によると、保育士の平均年収は平成26年度で約330万円。
比べて一般事務の平均年収は、250万円から350万円です。
保育士は給与が低い職種と言われますが、一般事務も給与水準が高い職種ではないという結果に。
しかし、労働時間を考えると一概にそうとも言えません。
保育士は勤務中に保育を行い、事務仕事や行事準備は時間外や持ち帰り仕事が多いです。
比べて一般事務は勤務時間内に事務仕事を行い、情報管理の面からも持ち帰り仕事はまずありません。
2つの職種の平均年収を比べると、ほぼ同じくらいですね。
年収や月収はさほど変わりませんが、保育士は残業が多いです。
勤務時間数を考慮すると、一般事務の方が収入は高いと言えるでしょう。
土日休みで残業も少ない
保育園は土曜日も開園していることが多く、シフト勤務で順番に土曜出勤をこなします。
行事があると、保育士全員が土曜日に出勤することも。
一般事務は会社自体が土日休みが多いので、土日はしっかり休めます。
保育士も土曜出勤の分は振休ができますが、シフトが出てからではないと予定が立てられず、家族や友人と休日が合わないことも多いです。
そのため、土日休みの職場に転職したいと考える保育士は少なくありません。
一般事務は勤務時間内に仕事を終えられるので、残業が少ないことも魅力ですね。
ビジネススキルが身に付く
最近では多くの保育園でパソコンを使って事務仕事を行いますが、やはり一般事務に比べると得られる知識は限られます。
また保護者対応や子どもへの対応はプロですが、ビジネスとして顧客に対する電話対応の技術などは身に付きません。
一方、一般事務はパソコンでの作業、電話対応が仕事の大部分を占めています。
そのため、保育士の仕事では身に付かないビジネススキルが自然と身に付くのです。
子どもの命を預かるプレッシャーがない
保育士を離職する人の中には、子どもの命を預かるプレッシャーに耐えられない人もいます。
私も子どもが怪我をするたびに「自分が見ていたのに防げなかった」という申し訳なさを感じていました。
- 子どもが怪我をした時には、「自分のせいで子どもに怪我をさせてしまった」と落ち込む
- 「もっと重大な事故が起きてしまったらどうしよう」という恐怖を感じる
子どもの命を預かるプレッシャーがストレスになっている場合には、一般事務への転職は大きなメリットになるでしょう。
保育士から一般事務に転職するデメリット
保育士と全く異なる一般事務への転職にはメリットがある反面、デメリットもあります。
単純作業で刺激が少ない
保育士をしていると、子どもは毎日違った表情や成長を見せてくれます。
常に保育の流れを自分で考えながら仕事をするため、飽きることがありません。
一般事務は作成する書類の種類やデータ内容はその都度違うものの、基本的には毎日同じ作業の繰り返しです。
保育士のように常に自分で考えて動き、子ども達の成長を感じられることに比べると、どうしても刺激は少なく感じるでしょう。
未経験可も多いが、資格が必要な場合も
一般事務は未経験可の求人が多いですが、金融事務や医療事務などは経験や資格の保有が必須の場合も多いです。
例え未経験可であっても、資格などのアピールポイントがある人のほうが有利です。
一般事務の倍率はとても高いということは頭に入れておいたほうが良いでしょう。
やりがいを感じられない
保育士は大変な面も多いですが、子どもの成長を感じられたり保護者から感謝されるやりがいのある仕事です。
一方、一般事務は決められた仕事だけを担当します。成果が見え辛く、やりがいを感じられない一面も。
成果を感じられない毎日の中で、顧客からのクレームや社内の人間関係に悩むこともあるでしょう。
毎日似通った仕事をこなす中で、自分なりのやりがいを見出さなければなりません。
同じ姿勢で仕事をすることが身体の不調につながる
子どもと一緒に走り回ったり抱っこをする保育士に比べて、一般事務は座り仕事。
圧倒的に身体を動かすことは少ないです。
いつも同じ姿勢で仕事をすると、保育士とはまた違った身体の不調を感じることも。
- 座った姿勢を保つことによる肩こり、腰痛
- パソコン作業を長時間行うことによる眼精疲労
- 涼しいオフィスに長時間いることによる冷え
一般事務として働いている女性で、むくみや下半身太りに悩んでいる人は多いです。
保育士が事務職に転職する時の注意点

スムーズに転職活動を進めるために、保育士から事務職へ転職する時の注意点を紹介します。
ハローワークは注意
ハローワークでの一般事務の求人は、想像以上に少ないです。
私も勤めていた保育園を退職し、一般事務への転職も視野に入れてハローワークに足を運んだことがありましたが、そこで私が目にしたのは求人数に比べて圧倒的に多い求職者の数。
ハローワークに通っている人の多くが、一般事務の仕事を求めています。
求人数の多さと効率性を求めるなら、ハローワークより転職サイトを使う方が転職もスムーズです。
ハローワークと転職サイトの違い。保育士の転職にはどちらがいいか徹底比較!も参考に読んでみてくださいね。
正社員だけに絞らず、紹介予定派遣も視野に入れる
紹介予定派遣とは、派遣社員として最長6か月勤務し本人と会社側の双方が合意した後に正社員となる働き方です。
紹介予定派遣には以下のメリットがあります。
- 会社側が派遣社員の仕事ぶりや人柄を実際に見て、雇用を決めることができる
- 社員側が会社の実情や仕事内容を見極められる期間を持てる
- 派遣会社が間に入ってくれるので、安心して働ける
未経験で一般事務へ転職するには、かなりの倍率を勝ち抜く必要があります。
その点紹介予定派遣は、雇用条件も正社員に比べて緩やかです。
「まずは紹介予定派遣社員として勤務し、正社員を目指す。」
そんなやり方も、未経験で一般事務への転職を目指す保育士にとっておすすめです。
自己アピールの仕方に注意
一般事務の経験があれば経験をアピールできますが、未経験ではそうはいきません。
転職活動で一般事務へ応募する時は、履歴書や面接で自分の能力をアピールしましょう。
例えば、保育士時代に培ってきたコミュニケーション能力。
医療事務やテレアポ、電話対応もする事務職では、コミュニケーション能力は高く評価されます。
- 保育園でパソコン担当だったので、ワード・エクセルは完璧
- 独学でパソコンスキルを学んでいる
- 仕事をする上で有利な資格の勉強をしていて、取得を目指している
経験がない分、自己アピールは多すぎるほど用意しておきましょう。
まとめ
保育士と一般事務は全く異なる職種だからこそ、転職するメリット・デメリットを把握しておけば、転職後に後悔する可能性も減りますよ。
一般事務の中にもどんな職種があるのかを知ることから始めて、転職への一歩を踏み出してくださいね。
コメントを残す