こんにちは!元保育士ライターのmikuです。
- 保育士として働き始めたけれど、自分は仕事ができないのでは…
- 仕事ができない後輩保育士の対応に困っている
そんな悩みを持つ保育士は少なくありません。
私も後輩保育士から「仕事ができなくて…」と相談を受けたことがたくさんあります。
ですが「自分は仕事ができない」という自覚がある保育士であれば、心掛けひとつで仕事ができるようになりますよ。
仕事ができない保育士に共通している原因と解決策を紹介します。
仕事が出来ない保育士の特徴
私の経験上、仕事が出来ない保育士には以下の特徴があります。
- 子どもを近くで見ているのに、毎回怪我を防げない
- 子どもと遊ばない
- 臨機応変に動けない
- 相手の立場に立った言動が出来ない
- 報告・連絡・相談の「ホウレンソウ」がない
- 仕事に優先順位をつけない
報告・連絡・相談の「ホウレンソウ」。
仕事に優先順位をつけることは、保育士の仕事に限らずどんな仕事でも必要なことですよね。
子どもに合わせた臨機応変な対応も、保育士の大事な役割です。
仕事ができない保育士ほど、これらの特徴を自覚して克服する必要があります。
仕事が出来る保育士になる方法
仕事ができるようになるためには、具体的にどうしていけばいいのか?
仕事ができる保育士になる方法を紹介しましょう。
ホウレンソウ(報告・連絡・相談)を怠らない
保育士に限らず仕事をする中で、上司や先輩、同僚への報告・連絡・相談は不可欠です。
ホウレンソウができないと周りへ迷惑をかけ、仕事ができない人という印象を与えてしまいます。
例えば、保育園で起きた怪我は保育園の責任です。
クラスで怪我が起きた時には、すぐに主任や園長に報告が必須です。
しかし怒られることを恐れて、ホウレンソウを怠る新人は多いのです。
報告をすれば責められますが、報告をしないければさらに大きな事態を引き起こしてしまいます。
どんなときにもホウレンソウを怠らないことをしっかり頭に入れておきましょう。
仕事に優先順位をつけて取り組む
保育士は多くの仕事を抱えています。
仕事に優先順位を付けないと、終わらせるべき仕事が終わらなくなります。
私の後輩保育士に、こんな保育士がいました。
事務仕事で明日までに終わらせるべき週案と、今週いっぱいで終わらせるべき月案。
今月末まで終わらせれば良い壁面制作があります。
本来の優先順位は、まず週案、月案。余裕ができたら壁面、の順番ですね。
しかし後輩はまだ週案が終わっていないにも関わらず、自分が1番得意な壁面制作から手を付けて苦手な仕事は後回し。
もちろん期限までに仕事は終わりませんでした。
まずはやるべき仕事をリストアップしてみましょう。
その中で優先順位を考え、番号を振ります。
自分の得意、不得意は関係なく、期日のみを見てくださいね。
1つひとつの仕事が終わったら、リストを消していきます。
リストを作ることで優先順位が分かりやすくなると共に、リストを消すことで達成感を感じられますよ。
「得意な仕事を終わらせてから他の仕事に取り掛かれば、なんとかなる」と油断せず、優先順位を立てて仕事に取り掛かりましょう。
子どもとの遊び方がわからなければ、先輩保育士の真似をする
保育士の1番の仕事は、子どもとの関わりです。
しかし子どもと遊ばずに、ただ見ているだけの保育士も中にはいます。
一緒に1歳児クラスを担当した後輩保育士に、事務作業はきっちりとこなすけれど、子どもと全く遊ばない保育士がいました。
遊ばないので子どもとの信頼関係はできず、いつまでたってもその保育士のもとに子どもが寄ってきません。
具体的な遊び方を伝えても全く変化がなく、遊び方がわからないというより、遊ぼうとしないのです。
遊びの中にはたくさんの役割があります。
- 遊びの中で子どもとの信頼関係を作る
- 子どもの発達に合った遊びが、成長を手助けする
- 遊びを通して、人との関わり方を子どもに伝える
保育士になりたての頃は、誰でも子どもとの遊び方がわからないもの。
同じ遊びをしていても、先輩保育士との子どもの反応の違いに落ち込むこともあるでしょう。
- 発達に見合った遊びについて勉強する
- 先輩保育士が子どもと遊んでいる様子を真似ること
子どもと遊ぶのが上手な保育士は子どもに好かれ、子どもの成長を引き出します。
「子どもと仲良くなりたい」「もっと子どもが喜ぶ関わりをしたい」という気持ちは、子どもに伝わりますよ。
相手の気持ちを考えて行動する
以下の行動、自信がある態度からは一見仕事ができるように見えますが、実際には保育士としての役割は果たしていません。
- 保護者に育児相談に対して、保護者の大変さを受け止めず「子どものためにこうしてください」と上から目線で話す
- 自分の理想とする子どもの姿があり、違った行動をしたときに子どもの意見を聞かずに叱る
- 同僚と意見の食い違いがあった時、自分と違う意見を全く受け入れない
経験年数を積んで、自信がついてきた保育士に多い行動と言えるでしょう。
保育士は子どもや保護者、人を相手にする仕事だからこそ、相手の立場に立った対応が求められます。
複数担任の場合には、一緒に組む保育士の立場に立った関係作りも必要ですね。
相手の立場に立った言動ができる保育士は、子どもからも保護者からも、さらには同僚からも信頼されます。
しかし自信満々で周りの意見に耳を傾けない保育士は、関わりたくない人とレッテルを張られるでしょう。
自分の仕事ぶりに自信がある場合が多いので、初めは理由が分からないのに周りから人が離れていくと感じるはずです。
一度与えてしまった印象を変えることは、なかなか大変です。
しかし自分の欠点を自覚できているのなら、人の意見に耳を傾けられるように心がければ「あの先生、少し変わったな」と周りからの印象も変わっていきますよ。
臨機応変に対応する方法
保育士の仕事では臨機応変な対応が求められます。
しかし新人保育士にとっては、この臨機応変な行動が何よりも難しいもの。
何年も働いていても機転の利く対応ができない人はたくさんいます。
臨機応変に動くには、具体的にどのようなことに心がければいいのでしょうか。
今、何をすべきなのかを常に考えながら行動する
臨機応変な対応といっても、どう動けばいいのかわからないとどうしようもありません。
そんな時はまずは周りを観察することから始めましょう。
周りの保育士はどう動いているか?先輩保育士ならこの場面でどんなことをするか?イメージしてみてください。
今日できなかったことがあったら、家に帰ったあとにどうするべきだったか考えることも大切です。
次に同じような場面があったときには対応できるように、しっかり反省します。
これを繰り返すことで、自分は何をするべきなのか。どう動くべきなのかがわかってくるはずです。
常に危険予測をしながら行動する
保育園の役割の1つが、子どもが怪我なく安全に過ごせる環境を作ること。
そのために保育士は、危険予測により子どもの怪我を防ぐ必要があります。
- 「噛みつきが多い子ども」がいる場合には、情報を担任間で共有する。他の子どもとトラブルになったらすぐに止める
- 歩行が安定しない子どもの場合、床におもちゃが落ちていると転倒した際危険なのでよけておく
まずは担任間や園全体で共有している子どもの発達や様子を頭に入れて行動することが必要ですね。
「子どもを近くで見ているのに、毎回怪我を防げない」という保育士ほど、危機感を持って危険予測を心がけましょう。
子どもに合わせて動く
保育士は常に子どもの様子を見て、瞬時に保育の流れを考える必要があります。
決まった保育スケジュールはもちろんあります。
しかしそれ以上に子どもの様子を見て、優先順位を判断し、臨機応変に動けないと周りからは「保育ができない人」と見られてしまいます。
私が以前働いていた園での、0歳児クラスの流れです。
- 午前中はお散歩
- 帰園後にオムツ替え
- 少し遊んでから給食
しかしまだ0歳児。午前寝をする子どももたくさんいます。
特にお散歩中にバギーに乗っていると、気持ちの良い揺れで眠ってしまう子が続出。
お散歩前には必ずオムツ替えをしているので、早急にオムツを替える必要はありませんでした。
眠ってしまったら、オムツ替えはせずにそのままベビーベットに寝かせます。
給食の時間になったら起こして、オムツ替えをしてから給食。
このように臨機応変にリズムを変えていました。
それに納得できなかったのが、中途採用で入社した年上のパート保育士。
「お散歩後はオムツ替えと決まっているのだから、起こしてでもオムツを変えるべきだ」と言われたのです。
眠ったばかりにも関わらず起こされた子どもは、もちろん大泣き。
その時の子どもにとっては、1番の優先順位は午前寝。オムツ替えを優先させる必要はありませんでした。
給食室との兼ね合いもあるため、給食とおやつは決められた時間に提供する必要がありますが、それ以外は多少時間や順番が違っても良いのです。
子どもが安全に楽しく、気持ち良く過ごせることが第一優先です。
仕事ができないのではなく、職場が合っていない場合も
- 臨機応変に動くように心掛けても、やっぱり出来なくて苦しい
- 仕事の優先順位を付けているつもりだけど、期日までに仕事が終わらない
- 危険予測の意識を持つようにしているのに、自分の周りで怪我が多い
意識しているのに、やっぱり仕事ができるようにならない。
そんな保育士は、仕事ができないのではなく職場環境によって、仕事ができない状況に追い込まれているのかもしれません。
私がブラック保育園で1歳児のクラスリーダーをしていた時のことです。
後輩保育士からホウレンソウがなく、大変な事態になったことがありました。
その日は早番で勤務は終了していたものの、事務作業のため残業をしていました。
1時間半ほど経ったとき、園長が残業をしている私のいる部屋に入ってきました。
「一緒に担任をしていた後輩保育士が、主任にも園長にも怪我の報告をせず、自己判断で保護者に怪我の報告の電話をしていた」とのこと。
私の勤務終了後に、子どもがおもちゃにつまづいて転倒してしまったのです。
子どもの額が赤く腫れたのに、後輩保育士は園長や主任に報告せず、それを保護者にも伝え忘れていました。
焦った後輩は、自己判断で保護者に電話したものの繋がらず。
保護者から園に折り返しの連絡がきたことで、後輩が怪我の報告をしなかったこと、保護者に伝え忘れたことが発覚したのです。
ただその裏には保育中に怪我が起きると、保育士が園長から叱責される。
そんな園の体制も関係していました。
後輩保育士は先輩も勤務を終了している中、園長に叱責されるのを恐れ報告できなかったのです。
しかしその結果、園の連携がとれていないという印象を保護者に与えてしまいました。
まずは自分が働いている環境を客観的に見てみましょう。
環境に問題がある場合には、転職を検討することも1つの方法です。
保育士に向いている人・向いていない人の特徴も参考にしてみてくださいね。
まとめ
原因と解決法を知れば、仕事ができない状態からは抜け出せます。
仕事に迷ったときには、尊敬できる先輩保育士の姿を見てみましょう。
自分の仕事ぶりと比べることで、原因を突き止められる可能性もありますよ。
それでもいつになっても仕事ができないという場合には、他の保育園に転職をして職場環境を変える。
保育士以外の仕事に転職することも選択肢の1つに加えてみてくださいね。
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